「時間や場所にとらわれない柔軟な働き方」
として、その有用性が言われるテレワーク。
しかし、世間一般で言われているテレワークは、働く側にとっての魅力的な働き方のお話であり、企業側の立場からテレワークの重要性や実際の導入手順、運用の仕方を明らかにされることはあまり多くありません。
実際のところ、企業にとってテレワークは課題が多い。
その課題をクリアすれば、非常に大きなメリットを享受できる。
これが、当社の見解です。
課題を差し置いても余り有るメリットがあるのもテレワークであり、当社としては、「テレワークを導入しない手はない」と考えています。
まずメリットのほうから見ていきましょう。
テレワーク導入のメリット<雇用の場合>
・育児や介護、配偶者の転勤などで通勤が難しくなった優秀な社員が辞めなくてすむようになる。
・本来、通勤できないところに住んでいる優秀な人材を採用することができる。
テレワーク導入のメリット<業務委託(外注)の場合>
・全国あるいは世界中から人材を選抜することができる
・通常の雇用では採用することができない、極めて優秀な人材が手を挙げてくれる
・人材ごとに職務領域を細分化することで、職務領域ごとのエキスパートを育成できる
・雇用ではなく業務委託にすることで、人件費は変動費になる。
・業務委託している人材のうち、有用な人材を雇用に持っていくことができる
次に、課題(不安)とその解決策を見ていきましょう。
テレワークの課題(会社側の不安)
・時間と場所を選ばないのは本当だろうか?
身も蓋もない言い方ですが、本当に時間と場所にとらわれない働き方をされれば困ります。時間については、就労者の任意で決めてもらっても良いのですが、それはきちんと約束を守れる人であるという前提が付きます。また、場所については、顧客の個人情報や機密情報をあっちこっちに持ち歩いていいわけではありません。就業場所を自宅とするのか、あるいはシェアオフィスとするのか決めておく必要があります。
【結論】
・就業規則を定める、業務委託契約書や秘密保持契約書(NDA)を交わすことで、就業の時間や場所など、細かに決めます。当然、守れなかった場合の責任の取り方についてもです。このことで、悪い意味での「自由にできる」という選択肢をなくします。
・オフィスの勤務と全く同じ環境になるだろうか?
オフィスで勤務する場合と、就業者の自宅で勤務する場合とでは、同じ環境にはなりません。普段、オフィスに当たり前のようにある書類や機材、設備などは就業者の自宅に全く同じものがあるわけではありません。
【結論】
最低限、最小限の書類や機材、設備などは必要ですが、そもそも同じ環境にする必要はなく、当該就労者が仕事で成果を上げるだけの準備をすればよく、その準備をするためには当該就労者の職務領域を明確にしておく必要があります。
・業務効率が下がるのではないか?
就業者の自宅など、オフィスではない場所で勤務する場合、普段、オフィスに当たり前のようにある書類や機材、設備などは就業者の自宅に全く同じものがあるわけではありません。そのため、オフィスでの仕事と同じ仕事をするのであれば、業務効率は落ちる可能性があります。
【結論】
オフィスでの仕事と同じ仕事をするのが誤りです。就労者の職務領域を明確にすることで、そこに集中して取り組めますので、むしろ業務効率は上がります。また、自宅を職場にする場合、自宅だからこそのリラックス感がありますので、書類を作る、○○を作るなど、何かを作る、もっと広い言えばイマジネーションが必要となる職務において非常に高効率になります。
・見られていないからと言って、サボらないだろうか?
同じ空間にいるわけではないので、見られていないことをいいことにサボらないだろうかというご不安です。
【結論】
当社のテレワーク導入サービスでは、グループコミュニケーションツールを導入して、常にPCの画面上で顔を見て、会話ができる状態になりますので、同じ空間にいるような状態になります。
「サボる」「サボらない」の観点では、見られていても見られていなくても「サボる」就業者は大した戦力ではありませんので、教育の対象、あるいは処分・解雇検討の対象になります。テレワークのことよりも、そこの見極めのほうが大切になります。
・コミュニケーションに支障が出ないだろうか?
同じ空間にいるわけではないので、コミュニケーションに支障が出ないだろうか?というご不安です。
【結論】
当社のテレワーク導入サービスでは、グループコミュニケーションツールを導入して、常にPCの画面上で顔を見て、会話ができる状態になりますので、同じ空間にいるような状態になります。
実際に同じ空間にいるわけではありませんので、指示などは、その場に一緒にいないからこそ丁寧に話す必要がありますので、テレワークによって、むしろコミュニケーションは増えます。上司・部下間、同僚同士のやりとりが増えて、かといってすぐ近くにはいないというノンストレスな状態から、むしろ良好な雰囲気になります。
つまるところ、テレワークの導入で企業側が難しく感じているのは、
・職務環境をどのようにして作るか(コミュニケーション手段、設備など)
・職務領域をどのように決定するか
これらに集約されます。
ラインホールドでは、自社のテレワーク導入の長い経験の蓄積と知識をもとにして、お客様のテレワーク導入のサポートをさせていただきます。