2020/07/19
弊社は別事業で、高齢者福祉サービスを行なっている。
この内容は、一緒に仕事をしている介護福祉士さんの経験をもとにした、利用者(高齢者)さんへの対応の仕方の話なのだが、ご一読いただくと、ストレス低減によって、職務遂行が円滑になっていることがお分かりいただけるだろう。
人材面での生産性向上について、この内容が重要な示唆を与えてくれている。
ちまたで言われている働き方改革は、やれ時短だ、やれ残業なしだ、やれ在宅だなんだと、働きやすさの話になっていくことが多いが、働きやすさに注目していくと、どうにも社員・スタッフの福利厚生面のほうに話がいってしまい、本来目的である、「働きやすくすることで、士気を上げ、生産性を上げる」ことが後ろのほうに追いやられてしまっているように感じる。
時短や残業なし、在宅勤務など、これらは手段であって、目的は突き詰めれば「社の利益」であり、社の利益に貢献するための社内の働き方改革を行なわなければならない。
働きやすさが、そのまま生産性を向上させることに繋がるわけではなく、会社役員は、働きやすさを生産性向上の手段として用い、それによって社の利益に貢献させなければならない。
社員・スタッフの働きやすさとは、すなわち、社員・スタッフのストレスの低減であり、勤務の時間や現在の職務環境など、社員・スタッフのストレスの要因となっている事象を極力取り除いていくことが、人材面での生産性向上の手段として有効である。
例えば、今よりも楽しい職場にできたのなら、時短をしなくてもこれまでの勤務時間のままでも生産性は上がるだろうし、むしろ、もっと長い時間、社内にいたいと思うかもしれない。また例えば、会社として、嫌なお客を排除する心意気があれば、それだけで社員・スタッフはイキイキするだろう。
結局のところ、ストレスは、社内だけではなく、社外とのかかわりの中にも、家庭内にも、極端だが歩いていても、あるわけである。
社会の中で生活している以上、また、そもそも生きている以上、ストレスをゼロにすることはできないが、極力、低減を図ることで、人材面での生産性は向上していく。だって、しんどいことなんてないと感じ、楽しいと感じるのだから。